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喜び、気まずさ、恐れ、あるいはイチャつき――、「微笑み」の裏側には様々な気持ちが潜んでいる。台湾メディアが英紙デイリー・メールの報道を引用して伝えた。
米ウィスコンシン大学マディソン校と英カーディフ大学の心理学者による共同研究で、微笑みは国によって分類できることが分かった。例えば、比較的古い移民受入れ国では、微笑みは親密や喜びの証である一方、均質な国家、例えば日本では、微笑みは相手への尊敬を表す、さらには失望を隠すためのものだという。例えば米国人は、中国人やロシア人よりも仕事中に笑うことが多い。
研究者は、移民受け入れの歴史が長い国ほど、表情で感情を伝えたり、本意を吐いたりすることが多いと指摘している。過去500年間に移民の多かった国(米国やカナダなど)では、微笑みが友好や喜びの表現として解釈されることが多い。「微笑みは、言語や文化の複雑性から生じるコミュニケーション上の問題を克服するためのもの」との見方を示している。
しかし、単一に近い民族国家では、微笑みの意味が比較的複雑で、笑顔は尊卑上下といった観念をも表す。日本はその最たる例だ。
論文の主要執筆者、ウィスコンシン大学のPaula Niedenthal教授は「人間は、互いに共通の言語や文化を持たない場合、非言語的な方法を用いて感情を伝える必要に迫られる。そうしないと、他人が何を考えているのか、どう思っているのか、好きなのか嫌いなのか、全くわからないからだ。これらの情報は、商業活動や統治を促進し、人々の生存や繁栄を実現する上で、どうしても伝える必要のある情報だ」と述べている。
同研究は32カ国の5千人を対象とし、異なるシチュエーションにおける反応を検査した。研究結果は「米国科学アカデミー紀要」に掲載されている。
研究の結果、最も無表情だったのは香港人で、以下、インドネシア人、バングラデシュ人、ロシア人、スイス人が続いた。
参考:人民網 2015年5月11日
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